分電盤(配線用遮断器、漏電遮断器、アンペアブレーカー)


住宅用分電盤は、配線用遮断器や漏電用遮断器(希望により設置)、アンペアブレーカー(供給電力会社により装備されない場合もある)などにより構成されます。

日常のお手入れ

スイッチまわりのほこりは作動不良や破損の原因になるため、こまめに掃除するよう心がけましょう。

また、プラグとコンセントの間にほこりなどがたまると火災の原因となります(トラッキング火災)。ほこりなどがたまらないように、こまめにお手入れをしましょう。

注意すること

電気設備の使用法を誤ると重大な事故に至るおそれがあります。必ず各電気設備の取扱説明書を熟読し、正しい使い方をしてください。製品による違いもありますので、器具の取扱説明書に従ってください。問題がある場合は、必ず住まいの専門家に相談して下さい。

»引込線

電気は普通、電柱から引込線で住まいへ届けられています。引込線取付点(黄色や赤のチューブがついています)までが電力会社の管轄です。なお、引込線取付点の電線が2本ならば100ボルトの電気を届けている単相2線式、3本ならば100または200ボルトの電気を届けている単相3線式です。

»引込線・引込口配線の例

分電盤

»アンペアブレーカー

各回線合計が契約電力量を超えると自動的に電気の供給を止める装置です。

電力会社との間で電気の需給契約を締結すると、電力会社からの貸与品として設置されます(※) 電気の需給契約はアンペア数が数段階に分かれていて、それぞれのアンペア数はアンペアブレーカーに記載されている数字やアンペアブレーカーやスイッチの色で区別できます。

※アンペア制で契約しているのは、北海道、東北、東京、北陸、中部、九州の6社の電力会社です。電気の需給契約がアンペア制でない4社の電力会社(2010年10月現在、関西電力・中国電力・四国電力・沖縄電力)は、アンペアブレーカーは設置されません。これらの4社では、アンペア数に関係なく、一定の電力使用量までは基本料金、超えた量には従量料金が加算される「最低料金制」のシステムで契約しています。

エアコン


フィルターにほこりがたまると、せっかくの冷房が効かなくなる上、電気代も無駄になってしまします。

日常のお手入れ

エアコンフィルターの掃除はなるべくこまめに行うのが効果的です。月に1回を目安に(夏や冬はさらにこまめに)掃除するように心掛けましょう。

まず、フィルターを本体からそっと取り外し、ベランダなどでほこりのついている側から掃除機を掛けます。ほこりが取れたら水かぬるま湯で洗います。古い歯ブラシを利用し、細かい汚れまで丁寧に落とします。最後に水分を十分に拭き取り、陰干しで乾かしてから本体に取り付けます。フィルターが湿ったままで使用すると汚れがつきやすく、カビの原因にもなるので乾燥は十分に行いましょう。

悪臭やほこり、カビなどを除去する、市販のエアコン内部用掃除スプレーなどが販売されています。各商品の取扱説明書に従ってコンセントを抜き、ほこりなどを掃除機で吸い取った後に、基板や受光部、配線などに水がかからないように注意して作業しましょう。作業終了後はしばらくしてからコンセントを入れ、試運転してから使用しましょう。

自分で行うのが心配な方は、住まいの専門家に依頼する方法もあります。

ワンポイント

 

エアコンの設定温度

 

エアコンの設定温度はひかえめにしましょう。暖房時は、2度低めに、冷房時は1度高めに設定すると約10%の省エネルギーになると言われています。また、省エネルギーのためには、窓や壁から入る熱、逃げる熱をシャットアウトすることが有効です。カーテンやブラインドは、窓から出入りする熱を大幅に減らし、冷暖房効果を高めます。

照明器具


日常のお手入れ

例えば1年間全く掃除しないと、電球やカバーにほこりや汚れなどにより、汚れやすいキッチンなどで40%、清潔な場所でも10%明るさが低下すると言われます。キッチンなどの汚れやすい所や、おろそかになりがちな吹抜け部分のある玄関ホールなどは半年に1回、掃除しましょう。

柔らかい布を住宅用洗剤を薄めたぬるま湯で固く絞り、汚れを拭き、水ぶきで洗剤分をよく拭き取り、よく乾かしてから使用します。

注意すること
  1. 上昇気流によりゴミがつきやすくなるので、照明器具の真下でストーブなどを使用することは避けましょう。
  2. 照明器具の掃除や電球交換は、電源を切り、ランプやガラスが冷えてから行いましょう。
  3. 白熱灯、蛍光灯は決められたワット数のものに交換しましょう。ワット数を守らないと、過熱損傷や火災の原因となり危険です。
  4. 掃除の際は、電気の通る部分に水をつけたり、ベンジンやシンナーを使用したりしてはいけません。

エコ

 

LED電球

 

LEDとは発光ダイオード、すなわち電気を通すことで光を放つ半導体のことです。

LED電球は省電力で(省エネ性能が高く)、長寿命なことを特徴としています。白熱電球や蛍光灯と比べて、同じ明るさでも消費電力が少なく、また家庭用のLED電球の多くは定格寿命が4万時間あり、白熱電球や蛍光灯より長持ちです(白熱電球1000~4000時間程度、蛍光灯6000~1万3000時間程度)。

また、蛍光灯に比べると、点灯してから明るくなるまでの反応時間が短いこともメリットです。点滅に対する耐久性が高いので、ON/OFFを頻繁に行う洗面所、トイレなどに適しています。また、蛍光灯に比べて紫外線や赤外線をほとんど出さないので、いわゆる照明による色あせの心配がないことや、表面がガラスではなく樹脂製なので、落としても破損の心配がないことなど、さまざまなメリットがあります。

ただし、価格が比較的高いこと、電球の中に電源回路などを内臓しているため重量が重いことや、光の特性が鋭く柔らかさや暖かみに欠けること、光の方向性が限定されてしまい全方向に広がらないため、付ける方向(光の方向)によって暗い印象になりがちなこと、などの注意点もあります。

これらの特性について、販売店などでよく相談した上で、白熱灯、蛍光灯、LED電球のそれぞれについて、適材適所の使い方をしましょう。

コンセント


家庭のコンセントは、1口から約15アンペア(消費電力1500ワットに相当)の電気が使用できます。いわゆるタコ足配線をし、同時に何台もの電気器具を使用すると、コードが過熱して危険です。

日常のお手入れ

プラグが差さったままのコンセントは、そのすき間にほこりが入りやすく、掃除を怠ると作動不良や発火のおそれにつながります(トラッキング火災)。こまめに掃除機などでほこりを吸い取りましょう。

注意すること
  1. ぬれた手で触れると感電のおそれがありますので注意しましょう。
  2. 市販の分岐プラグを使用する際は、電気器具のワット数を確認して使用しましょう。
  3. また、屋外に設置されているコンセントは防水用カバーがついていても、こまめに点検しましょう。特に雨が降った後などは、泥はねが原因で作動不良を起こしたり、破損したりすることがありますので注意が必要です。

部位別お手入れ方法