屋根へ上がらない
屋根に上がることは、転落事故などがあり大変危険ですのでおやめください。必ず住まいの専門家に依頼して下さい。
屋根用化粧スレート葺き
天然のスレート瓦は、薄い板状の石(粘板岩)です。屋根用化粧スレートは、スレート瓦の一種ですが、工場生産品です。
セメントに繊維などを混ぜて強化していることと、軽量で薄い(厚4~6mm程度)ことが特徴です。
かつてのスレート瓦はセメントと石綿(アスベスト)が主原料でしたが、現在は、繊維として天然パルプなどを使うようになっています。
陶器質の微粒子を圧入して彩色しているので、色あせ・色落ちが少なく、対候性に優れています。
日常のお手入れ
特に日常的な手入れは必要としません。
注意する事
屋根用化粧スレートは薄い瓦なので、この上を底の硬い靴で歩くと破損することがあります。アンテナの新設など、屋根工事専門以外の方が屋根に上がる際には、屋根用化粧スレートを破損しないよう十分注意してもらいましょう。
金属板葺き(瓦棒葺き)
金属板葺き屋根は、いわゆる「トタン屋根」です。トタンとは亜鉛メッキをした鉄板のことですので、亜鉛鉄板や着色亜鉛鉄板(亜鉛鉄板に2回塗装2回焼付けしたものなど)、あるいはガルバリウム鋼板(アルミニウム、亜鉛、シリコンでメッキをした耐久性に優れた鋼板)などが含まれます。
また、最近では他に銅、ステンレス、チタンなども使われることがあります。
瓦棒葺きというのは、屋根の葺き方の種類です。他に横方向に線がそろう方法として、一文字葺き(長方形の平板を横長に、水平方向が一直線に連なるように葺く方法。平葺の一種)や横葺き(軒先から棟方向に階段状に下地に止め付ける方法。断葺きとも言われる)などもあります。
日常のお手入れ
サビは耐久性を損なうため、サビの発生を防ぐようなお手入れが必要です。屋根にごみや落ち葉がたまった状態で放置すると、水はけが悪くなり、雨漏りやサビの原因となります。屋根の上にゴミや落ち葉がたまっているのを見つけたら、ホースで水をかけて落とす、さおなどで取り払うなど、屋根に上がらずに安全にできる範囲で、ゴミや落ち葉を取り除きましょう(危険なので、屋根に上がるなど、無理して取り除くことは絶対にしないでください)。
注意すること
表面の傷がサビの原因になりますので、アンテナの新設など、屋根工事専門以外の方が屋根に上がる際には、金属葺き材を傷つけないよう十分注意してもらいましょう。
瓦葺き
粘土瓦は日本の伝統的屋根葺き材料で、その対候性、耐火性、遮音性などに優れています。形状により和形と洋形が、また焼成方法によりいぶし瓦とゆう薬瓦などがあります。一般に、釘止めされるのは軒先やけらば付近など要所だけなので、衝撃などによりずれが生じることがあります。また、重量が重いこと、衝撃により割れやすいことなどが特徴です。
日常のお手入れ
特に日常的なお手入れは必要としません。
注意すること
アンテナの新設など、屋根工事専門以外の方が屋根に上がる際には、衝撃により屋根瓦を損傷したり、ずらしたりしないよう十分注意してもらいましょう。
雨どい
日常のお手入れ
雨どいは一箇所がつまるとあふれた雨水が滝のように流れ、外壁をぬらしたり、泥をはね返したりして、建物を汚損します。雨どいにたまったゴミ、落ち葉、ホコリなどは日常気がついた時に取り除いて、といがつまらないようにすると共に、年に2~3回定期的に掃除しましょう。特に梅雨の前、台風の前後、落ち葉の季節の後は注意が必要です。
掃除の際にはじょうご(集水器)のゴミ・泥を取り除き、軒どいの泥は以下の要領で洗い流しましょう。
注意すること
- 強い風雨や積雪の後は、じょうご(集水器)とといが変形したり外れたりすることがあるので注意しましょう。
- 年数がたつと、とい受け金物がゆるむ、サビが発生するなどの現象が起こることがあるので注意しましょう。
転落に注意
危険が伴う雨どいとその周辺の作業は、ヘルメットを着用し、転落事故などに注意して下さい。ハシゴを使う時には、先端には厚い布などを巻きつけ、壁や破風、屋根を傷つけないようにして下さい。また、安全にハシゴに昇るために、必ず下で誰かにハシゴを押さえてもらいましょう。